nelobo|Heterotopias |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 11月 30日 |
フランス、ベトナム、パキスタン、インドネシア、ラオス、ティモール、韓国など、neloboの活動範囲は世界各地にわたり、現在も拡大を続けている。「環境への配慮は主として人の行いにかかっている」と述べているように、彼らの特徴は他者と協同しながらフィールドワークを行い、様々な主体との対話を通じた人類学的側面から建築を問うことにある。「たしかに存在する場所でありながら、あらゆる場所の外側にあるような場所」を意味する「ヘテロトピア」とは、固有の場所に介入し、人々のふるまいや彼らが生み出してきたものを観察し、そこで使用される固有の技術や素材を尊重することによってまた別の環境を開いていこうとする、neloboの試みが目指す先にあるものなのである。 ■nelobo プロフィール Rozenn Boucheron-Kervella オリヴィエ・ブーシュロンはフランス政府認定(DPLG)建築士。ハノイでの10ヶ月に渡るフィールド調査の後(1999年~2000年)、国立パリ・ラヴィレット建築高等学院(ENSAPLV)で建築士免状を取得(論文のテーマはキムリエン集合住宅)。これに当たっては研究グループ 《nelobo》を設立し、卒業制作として、ドキュメンタリー映画『KTT Kim Liên/キムリエン集合住宅』を撮影している。 2002/2003年から2004年初めにかけて、彼はアジアに戻り、旅と彷徨の狭間で都市調査に参加(ヴィエンチャン、ハノイやバンコク)。ウランバトールでは高等研究免状(DEA)取得ためのフィールドワークを実施。ヴェトナムのハノイとモンゴルのウランバトールにおける住宅団地の変遷を研究した(フランス国立社会科学高等研究院[EHESS]のDEA)。現代都市をまさに生態系として捉えることが、実験と未来志向に軸足をおいたブーシュロンの実践的・理論的作品づくりの中心テーマとなっている。 2008年にはその経歴と業績が認められ、フランス文化省主催のコンクール「若手建築家・景観デザイナーのニューアルバム」(NAJAP)の受賞者のひとりに選ばれる。また2005年以来、非営利国際連帯組織「建築と開発」(A&D)に加わるほか(2005年から2008年にかけてのティモール・プロジェクトなどの責任者)、国立パリ・ラヴィレット建築高等学院の「建築/人類学研究室」(LA/A)の一員でもある。2003年よりRozenn Boucheron-Kervellaと協同を行い、2009年始めにナントを拠点とする建築事務所《nelobo》を設立。 ※全文提供: LABORATORY / radlab. 会期: 2010年12月1日(水)-2010年12月7日(火) |
最終更新 2010年 12月 01日 |