倉俣史朗とエットレ・ソットサス |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2010年 10月 21日 |
日本を代表するデザイナー 倉俣史朗(1934.11.29-1991.2.1)と、イタリアデザイン界の巨匠 エットレ・ソットサス(1917.9.14-2007.12.31)。二人の交流は、1981年、デザイン界に衝撃を与えた「メンフィス」(*1)プロジェクトをきっかけに始まりました。モダニズムに息苦しさを感じていた二人は、ソットサスは西欧的イデオロギーを背景に、倉俣は日本的感性をもって、デザインという言語で語り合い、夢を見、美を探求し、友情を育みながら、創造の可能性を探り続けました。表現の異なる二人ですが、ともに、機能性や利便性を超えて、生活に喜びと驚きをもたらすデザインを求めたのです。 本展では、倉俣史朗の1980年代以降の透明感に溢れた希少な作品65点と、ソットサスが最晩年に残した、多くの作家を触発したネイティブ・アメリカンのオブジェ「カチナ」が主題のドローイングをもとに新たに制作された世界初公開作品20点を紹介します。行きすぎた市場主義や物質社会の再考が求められる現在、デザインやものづくりの意味が大きく変わろうとしています。夢と愛に満ちた二人の仕事を通して、限りなく自由で生き生きとした「デザイン」に改めて出会う、新鮮な体験をお楽しみください。 4月27日(水)より、倉俣史朗の名作「ソラリス」(1977年、引出し)とエットレ・ソットサスの代表作「バレンタイン(オリベッティ)」(1969年、タイプライター)を1Fロビーに特別展示いたします。 (*1) 戦後の高度経済成長が一息ついた1980年、エットレ・ソットサスを中心に若手デザイナーや建築家によって結成された デザイングループ。1981年に第1回「メンフィス」展を開催、センセーションを呼び、その後80年代の建築・デザインに多大な影響を及ぼす。主なメンバーはミケーレ・デ・ルッキ、マッテオ・テュン、マルコ・ザニーニ、日本からは梅田正徳、倉俣史朗が参加。 倉俣史朗 エットレ・ソットサス 全文提供: 21_21 DESIGN SIGHT 会期: 2011年2月2日(水)-2011年7月18日(月・祝) |
最終更新 2011年 2月 02日 |